こんばんは
へいこーです!
木原音瀬さんの「箱の中」という小説をご存知でしょうか。
ジャンル的ではBL小説に入りますが、
毛嫌いせずにぜひ読んでほしい作品です。
(性的描写はあるので要注意)
箱の中あらすじ
堂野崇文は痴漢と間違われて逮捕されるが、冤罪を訴え最高裁まで争ったため、実刑判決を受けてしまう。入れられた雑居房は、喜多川圭や芝、柿崎、三橋といった殺人や詐欺を犯したという癖のある男たちと一緒で、堂野にはとうてい馴染めなかった。「自分も冤罪だ」という三橋に堂野は心を開くようになるが、あっけなく裏切られる。ふたたびふさぎ込んでしまった堂野。母親に請われるまま殺人犯として服役する喜多川が堂野に与えた優しさは、生まれて初めて喜多川に芽生えた「愛情」だった。
いわゆる平凡なサラリーマン崇文と、
幼い時から愛を知らずに育った刑務所で過ごす圭
という二人の男が主人公が出会い惹かれるが、様々な問題や心の葛藤、選択を繰り返していく物語。ちなみにどっちもノンケ(ゲイじゃない女性が好きな男性)。
BL小説ってのは初めて読むんですが、
なんか、、想像と違う。考えさせられる作品。
木原さんの作品は割と王道BL!って感じじゃないらしい。
他作品も気になる。
その他概要
2006年に発売されたノベルズ版「箱の中」と
その後発売された「檻の外」表題作を一冊にまとめたものが発売されています。
まとめられた作品には表題とピックアップされたテーマしか入っておらず、
本編終了後に誰もが涙すると話題のその後が描かれています。
気になるという方には「箱の中」「檻の外」
それぞれの作品を一冊ずつ買うことをお勧めします!
感じたこと
刑務所という非日常で出会った二人、先に刑期を終えた崇文は
日常を取り戻すために、圭との出会いに蓋をします。
一方異常なまでのまっすぐな愛を崇文に向ける圭は
自分の気持ちに正直に嘘偽りない行動を続けます。
対照的な二人ですが、崇文の心情もすごくすごくわかります。
恋愛感情、友情としての愛、自分の気持ちがわからない。
一方の圭は、気持ちわかるわー。って感じではなく
こんなにまっすぐに人を愛すること、行動に移すことに
一種のあこがれを抱いてしまいました。
どうかどうか結ばれてほしい。という気持ちにまでさせてきます。
クライマックスは救いようのないほどの悲しみもあり、
ハッピーエンドととらえるかは意見が分かれていますが、
僕は最後の描写表現がとても綺麗ですっきりと読み終える事が出来ました。
ちなみに500ページほどあるこの作品ですが、
没頭してしまい1晩で読み切りました。。。
それほどのめり込める作品ですごい作家さんだなと感じました。
BL作品抵抗ない方には是非お勧めしたい作品でしたっ!